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by norainu1222

バカラ「企業広告(朝日新聞15段)」

バカラと聞いてポジティブなイメージを持つ人は多いですが、歴史や事実、
商品づくりへのこだわり、理念の部分などはあまり知られていない。
もっとバカラを語れるファンを増やそうと、イメージではなく、
実の部分が伝わるようなコピーを書きました。

※毎日広告デザイン賞準部門賞/朝日広告賞月間賞/コマーシャルフォト、ブレーン掲載

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証言、バカラ。


フランスの東部、ロレーヌ地方にある「バカラ村」。
今年で創業244年を迎えるバカラの製品がつくれるのは、今も、この村にある工場だけ。
いわば世界中にあるすべての製品が、「メイド イン バカラ村」なのです。

その鍵となっているのが、窯です。
もし製品にわずかでも気泡が混ざっていたりすると、またこの窯に戻し、
原料として再利用されます。日本で言えば、うなぎ屋のタレが入った瓶のように、
旨味が継ぎ足され続けてきたわけです。

窯が稼働してから、一度もその火を落としたことはありません。
つまり、今、世の中に出ている製品の中にも、
200年前のクリスタルが溶け込んでいるかもしれないのです。

そしてこの窯から生まれたクリスタルだけが、バカラ独自の透明度や煌めき、
手に持った際の重厚さ、乾杯をしたときの美しい音色などを生み出すことができます。

たとえ腕のいい職人が新しい工場で同じものをつくろうとしても、
この窯がない限り決してできません。
だから、海外どころかフランスの国内にさえ別の工場が存在しないのです。

現在、職人の総勢は約650人。
ひとつの製品ができあがるまでに50人以上の職人が関わり、
ほとんどすべての工程を手作業で行っています。

日本における「人間国宝」のような、M.O.F.(フランス最優秀職人)が24人おり、
その高い技術は、まるで伝統芸能のように脈々と受け継がれています。
親、子、孫の3代でバカラ職人になるという例も珍しくありません。

過去の図面も保存されているため、いつの時代のどんな製品でもつくることができます。
たとえば1841年に発売した「アルクール」シリーズは、
未だにバカラの代表的な製品として販売され続けています。

そんなバカラがはじめて日本にやって来たのは、今からおよそ100年前。
その頃、茶道具・古美術商の春海藤次郎が親戚のヨーロッパ土産としてバカラを受け取りました。
バカラの美しさに心を奪われた藤次郎は、持っていた茶道具をバカラ村に送り、
クリスタルでまったく同じ形の器をつくらせました。

藤次郎と同じく、品質にこだわる日本人がバカラを高く評価してくれたことで、
現在、日本の売上げシェアは世界最大の約26%にまでおよんでいます。

販売以外にも、日本ではいろいろな事業活動を行っています。
クリスマスシーズンには、東京・恵比寿で、巨大なシャンデリアを展示して
冬の街をイルミネーションする「Baccarat ETERNAL LIGHTS」が開催されています。

このシャンデリアは、毎年、フランスのバカラ村からはるばる船に乗ってやってきます。
クリスタルのパーツはそれぞれ木箱に入れられており、
日本に着くとバカラ村から来た職人たちが組み立てていきます。

24年前にバカラの日本法人ができた頃は、縁起が悪いからという理由で
引出物に「割れ物」が使われることはありませんでした。
そんな風習があったにも関わらず、バカラを選ぶ人は年々増えていきました。

また、かつて震災を受けた地域では、地震で割れてしまったという
お客様たちが同じ製品を買いに走ったというエピソードもあります。

これらはきっと、見た目に美しいから、という理由だけによるものではありません。

無色透明なクリスタルには、人の気持ちが映り込みやすいと思います。
そして割れてしまうという儚さは、人間の心によく似ています。
ぞんざいに扱えば壊れてしまう。だから、落とさないよう、そっと包むように触れる。
物としての価値だけでなく、意思が伝わりやすい、数少ない素材だと思うのです。
             
私たちには、そこに、贈る側の気持ちやそれを受け取る人の気持ちを、
ずっと変わらず映し続けるという使命があります。

表層を飾るためではなく、かつて抱いた気持ちを思い出せるよう、
いつまでも煌めき続ける義務があります。

芸術品である前に、その人にとってかけがえのないものであること。
それがバカラです。

www.baccarat.com
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by norainu1222 | 2008-09-01 15:55 | バカラ